20110622

資料1-B

1)デジタル環境における色彩の基礎知識

資料を参照しながら、デジタル環境において色彩を取り扱う際の基礎知識について概説します。

■ 色彩の特性と効果

特定の色彩が単独で持っている視覚的印象には、以下のようなものがあります。

寒色 寒色  … 寒さや冷たさを感じる色彩。

暖色 暖色  … 暖かみや暑さを感じる色彩。

収縮色 収縮色 … 形体を実際よりも小さく感じさせる色彩。

膨張色 膨張色 … 形体を実際よりも大きく感じさせる色彩。

進出色 進出色 … 形体が前に進出する印象のある色彩。

後退色 後退色 … 形体が後ろにさがる印象の色彩。

軽薄色 軽薄色 … 彩度と明度が高く、軽い印象の色彩。

重厚色 重厚色 … 彩度と明度が低く、重い印象の色彩。

また歴史、風土、文化的な背景から、特定の色彩はそれぞれ独自のイメージを有しています。一般的なイメージは次のとおり。

白 白 … 潔白、純真、神聖、清楚

黒 黒 … 静寂、厳粛、暗黒、悲哀

灰 灰 … 陰鬱、消極、平凡、中性

赤 赤 … 歓喜、情熱、活気、革命、粗野、幼稚、女性

橙 橙 … 陽気、元気、躍動、積極

黄 黄 … 明快、希望、快活、発展、軽薄、幼稚

緑 緑 … 自然、安心、平和、理想、知性、純情

青 青 … 自然、鎮静、深遠、真実、理性、男性

紫 紫 … 優雅、高貴、不安、神秘

配色における、色彩の三属性(色相・彩度・明度)の作用と印象には、以下のようなものがあります。

色相差の等しい配色

色相差の等しい配色 … 一般的に静かで穏やかな印象。

色相差の大きな配色

色相差の大きな配色 … 対立的で派手な印象。調和がとれていないと不快感を感じる場合がある。

色相差の小さい配色

色相差の小さい配色 … 温和でおとなしい印象。

彩度の高い配色

彩度の高い配色 … 派手、刺激的、明るい印象。

>彩度の低い配色

彩度の低い配色 … 地味、渋み、落ち着き、暗い印象。

彩度差の大きな配色

彩度差の大きな配色 … 動的な印象。

彩度差の小さな配色

彩度差の小さな配色 … 静的な印象。

明度差の大きな配色

明度差の大きな配色 … 活動的で明快感が強い印象。強烈な印象を与える配色。

明度差の小さい配色

明度差の小さい配色 … 落ち着いておとなしい印象。明快感が弱く静的な配色。

2)[Photoshopによる画像処理操作の基礎2]イメージ表現

■ Photoshopによる画像加工

資料を参照しながら、Photoshopによる色彩操作やピクセル操作を利用した画像加工について概説します。

Photoshopによる画像加工においては、色調補正やフィルタの効果を理解した上で、その複合的な利用によって、イメージを定着させることが重要です。

漫然と機能の組み合わせを試みるのではなく、意図的に機能を組み合わせることにより、論理的なプロセスを構築することができ、それはイメージの再現性にも通じます。

ヒストリー

ヒストリーパレット

そのためには、作業プロセスを記録する必要がある。Photoshopのヒストリーパレットは、作業プロセスを記録するもので、ここに記録されたデータをメモなどに書き起こしておくことが望ましいです。

■ 画像解像度の設定

課題要件に応じたデータとするため、イメージメニュー → 画像解像度... を選択し、画像解像度を確認し、必要に応じて画像のリサイズをおこなう。

画像解像度

Photoshopでの画像解像度の設定(イメージメニュー → 画像解像度...)

ピクセル数 … 幅、高さそれぞれのピクセルの個数の設定をおこないます。それに応じたファイルサイズが表示されます。

ドキュメントのサイズ … ピクセル数と解像度によって決まる出力した際の実寸。

解像度 … 1インチあたりのピクセル数(pixel/inch)。この値によって画質が決まります。なお、ポップアップメニューで、1センチあたりのピクセル数(pixel/cm)も選択できます。

画像の再サンプル … 画像のピクセル数を変更しリサイズする際の補完方式が、ポップアップで選択できます。ニアレストネイバー法・バイリニア法・バイキュービック法の3種類があり、バイキュービック法にはさらに、滑らか・シャープの設定があります。

■ 画像データのファイル形式

画像データのファイル形式には、以下のような種類があり、画像データのその後の用途に応じて適切なフォーマットを選択する必要があります。

01. Photoshop

Adobe Photoshopで取り扱うことのできるすべての画像モード、レイヤー、アルファチャンネル、ガイド、グリッドといった独自機能をサポートする。

制作途中および完成した画像データの保存形式として一般的で、いずれのファイル形式に変換する場合も、まずPhotoshop形式で保存し、そのファイルは印刷物の完成まで保管しておくことが望ましい。

02. Photoshop 2.0

Mac OS環境のみに対応し、Ver.2.0と互換性を保つ保存形式です。レイヤー機能はサポートされない。

03. Amiga IFF

IFF(Interchange File Format)は、IBM系コンピュータ用に開発されたペイント系ソフトウェアの多くでサポートされている形式です。レイヤーおよびアルファチャンネル機能はサポートされない。

04. BMP

DOSとWindowsの互換コンピュータ上で使用される標準の画像ファイル形式。オプションでWindows形式、OS/2形式のいずれかと、色深度を指定する。

05. CompuServe GIF

GIF(Graphic Interchange Format)は、モノクロ2階調、グレースケール(256階調)、インデックスカラー(256色)をサポートし、おもにウェブ上の画像表示に用いられている。レイヤーおよびアルファチャンネル機能はサポートされない。

06. Photoshop EPS

EPS(Encapsulated Post Script)は、ラスター形式とベクター形式の両方に対応し、ほぼすべてのペイント系ソフトウェア、ドロー系ソフトウェアでサポートされる、DTPにおける標準画像形式。

EPSオプションで、プレビュー画像(他のアプリケーションに画像を配置した際の画面表示)の色深度などが設定できます。

07. Photoshop DCS 1.0、Photoshop DCS 2.0

DCS(Desktop Color Separations)は、EPS形式のひとつで、低解像度の画面表示用画像データと高解像度の分版出力用画像データをまとめたもの。

Ver.1.0ではアルファチャンネルのないCMYKモード、Ver.2.0ではマルチチャンネルとCMYKの両モードがサポートされ、CMYKモードでは1つのアルファチャンネル、複数のスポットカラーチャンネルを含めることができる。2.0でサポートされる各種チャンネルは、特色分版を可能にする。

08. Filmstrip

Adobe Premiereで作成したRGBアニメーションやムービーでのファイルで使用する。

09. JPEG

JPEG(Joint Photographic Exparts Group)は、グレースケール、RGB、CMYKモードをサポートし、不可逆圧縮といわれる画像のディテールを削除してファイルサイズを圧縮する。おもにウェブ上の画像表示に用いられているファイル形式。ただしCMYKモードは、ウェブブラウザによっては正しく表示されない場合がある。レイヤーおよびアルファチャンネル機能はサポートされない。

10. PCX

PCXは、IBM系コンピュータ上で一般的に使用される画像ファイル形式。レイヤーおよびアルファチャンネル機能はサポートされない。

11. Photoshop PDF

PDF(Portable Document Format)は、配信用電子文書のフォーマットで、Windows、Mac OS、Unix、DOSなどで閲覧可能な汎用性のあるファイルフォーマット。PDFは、ファイル作成時に使用したアプリケーションやプラットフォームに関わりなく、あらゆるソースドキュメントについて元のフォント、レイアウト、カラー、グラフィックスをすべて保持することができる。ただし、閲覧には専用のビューワーであるAdobe Readerが必要になる。

12. PICTファイル、PICTリソース

PICT ファイルは、Mac OS環境で標準的な画像ファイル形式として、多くの描画プログラムで使用されている。

PICTリソースは、Mac OSファイルのリソースフォークに含まれるPICTファイルです。ソフトウェア起動時に表示される画面(スプラッシュスクリーン)やOSに付属するスクラップブックの内容が、PICTリソースにあたります。

13. Pixar

Pixerは、Pixerイメージコンピュータとのファイル交換を目的としている。ワークステーションによる3Dアニメーションなどハイエンドソフトウェア用の設計になっている。

14. PNG

PNG(Portable Network Graphics)はGIFに代わるファイル形式として、ウェブページ用の画像作成に利用されている。PNG-8は色深度8bits、PNG-24は色深度24bitsの画像ファイルとなる。

15. Scitex CT

Scitex CT(Continuous Tone)は、Scitexコンピュータで処理するハイエンド画像向けのファイル形式。

16. Targa

TGA形式ともいわれ、Truevisionビデオボードを使用するシステム用に設計されたファイル形式。MS-DOSのカラーアプリケーションで広くサポートされている。

17. TIFF

TIFF(Targged Image File Format)は、スキャナから読み込んだビットマップイメージの保存のために開発されたファイル形式で、ほぼすべてのペイント系ソフトウェアでサポートされている。

18. 汎用フォーマット

異なるソフトウェアやOS環境で、ファイルの読み込みと書き出しをおこなうためのファイル形式。

ニアレストネイバー法

拡大する場合に既存のピクセルを単純に繰り返して複製し、縮小する場合は間引く処理をおこないます。よってジャギーは目立ちますが元画像の輪郭はそのまま残ります。

バイリニア法

バイキュービック法と比べて処理時間は短くて済みますが、画質がぼけた印象になってしまう場合もあります。

バイキュービック法

Photoshopの初期設定として選択されている標準の補完方法で、最も画質の劣化が少ない方法。しかし処理時間は3種類の補完方式の中で最も必要となります。輪郭のはっきりした画像などの場合、縮小時にジャギーが発生する場合もあります。

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