20240531
エディトリアルデザイン・演習大阪電気通信大学 総合情報学部 デジタルゲーム学科, ゲーム&メディア学科 前期開講科目 編集によるコンテンツバリューの向上と印刷メディアの現在 第08週:06月03日 |
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1)エディトリアルデザインのプロセスとワークフローDTPは、Desk Top Publishingの略で、 原稿の入力やイラストなどの制作、組版、出力までの作業を一般に普及しているコンピュータ環境で処理することができることを指します。編集と出版のプロセスおよびワークフローにおいて、コンピュータによるデジタル環境で情報処理をおこなうことといえるでしょう。 従来の印刷物制作方法では、[編集→組版→製版→印刷]のそれぞれの工程で、専門的な知識や能力が必要になっていましたが、DTPに特化したアプリケーションソフトウェアを利用することで、それほど専門知識がなくても作業ができるようになりました。 DTPは、直訳すると「机上出版」であり、従来の[編集→組版→製版→印刷]という専門分業のプロセスを、コンピュータによって統合しておこなうことで、編集者自身が[編集→組版→製版→印刷]をパーソナルにおこなえる状況といえます。 |
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DTPという言葉は、1986年にPageMakerを発売したAldus(*1)のポール・ブレナード社長が初めて提唱しました。ページ記述言語PostScriptの出現によってWYSIWYG(*2)が実現し、また商業印刷に耐える出力品質を得ることができるようになりました。出力環境やアプリケーションの点でMacによるDTPが主流でありましたが、WindowsによるDTPの採用も現在では一般化しています。 類似したキーワードとして、DTPr(Desk Top Pre-Press)がありますが、これは印刷する前の段階の組版・製版・刷版に関連する工程を、コンピュータ環境でデジタルに処理することで、印刷会社など専門的工程におけるデジタル化をおもに指します。 |
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2)課題[雑誌 記事広告のデザイン]1 課題説明・企画構想に向けて任意で設定した雑誌の記事広告として、各自が選択したモノやコトを広告するために、雑誌誌面の企画からデザインまでをおこないます。 ■ 課題要件 判型:A4サイズ(210mm×297mm) 見開きA3サイズ(420mm×297mm)・2つ折り・4ページ以上 PDF形式に書き出したカンプを最終形態とします。 ■ 課題制作スケジュール 06月03日 課題説明・コンセプトシート制作 06月10日 コンセプトシート制作・素材収集 06月17日 素材収集・組版作業 06月24日 組版作業 07月01日 組版作業・提出 07月08日 レビュー ■ テーマ設定・企画構想に向けて 任意のモノやコトをテーマとして記事広告を作成するので、テーマ設定とそれに関わる情報収集をおこなうことが必要です。 次回授業時までに以下のポイントについて、情報収集をおこなっておいてください。 1. 記事広告のテーマ(対象とするモノやコト) 商品、サービス、イベントなどひとつを取り上げてテーマとする場合や、ひとりのアーティストや作家などを取り上げその人の作品を複数紹介するなども考えられます。また、広告主となる企業の持つ複数のアイテムを取り上げて構成することもあるでしょう。 2. 訴求するターゲットユーザ 性別、年齢、職業や趣味、居住地域など、広告宣伝の対象として設定するユーザ像を考えてください。 3. モノやコトの特徴 設定したテーマの特徴を抽出することで、記事広告の切り口を考える手がかりとします。 4. 他の競合との比較 前項の特徴と同様に、設定したテーマと競合するモノやコトとの比較を通して、記事広告の切り口を考える手がかりとします。 5. 掲載雑誌名 実際に刊行されている雑誌を対象に、記事広告の掲載誌を検討してください。雑誌を決めることで、本文の組方向などが確定します。 |
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各自のテーマ設定に沿って、コンセプトシートの用紙をダウンロードし利用して、情報収集した内容を分析した上で企画構想とサムネイルの作成をしてください。 コンセプトシートのPDFデータは、Illustratorで開くと編集が可能です。プリントアウトできる場合は、出力したものに手書きで作成しても構いません。 コンセプトシートの上半分が企画構想、下半分の長方形が4ページ分のサムネイルです。サムネイルは2案分の枠を用意しています。 掲載雑誌がタテ組の場合は、右から1ページ、続いての見開きが2, 3ページ、左が4ページとなります。ヨコ組の場合は逆に、左から1ページ、続いての見開きが2, 3ページ、右が4ページとなります。 サムネイルでは、ページのレイアウトイメージを大まかに描いてください。タイトルや本文の段組、写真のレイアウト位置などを検討してください。 企画内容およびサムネイルを記載したコンセプトシートについては、次週提出先をMoodleに用意しますので、各自で作業を進めておいてください。 |
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3)課題[雑誌レイアウトの解析]3 制作・提出誌面づくりの基本となるレイアウトフォーマットについて、既存の雑誌の任意の見開きページを取り上げ、そこに表現されているデザインエレメント(文字・図形・画像)の配置状況を、定規でくまなく計測してみましょう。 計測については、以下の項目を参照してください。 |
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■ 雑誌のかたちに関する計測 判型 … 1ページのタテ、ヨコのサイズ。 仕上がりサイズ … 見開き2ページ分のタテ、ヨコのサイズ。 版面 … 本文の入るスペースの外枠タテ、ヨコのサイズ。 余白(マージン)… 天・地・ノド・小口の各方向での版面と仕上がりサイズの空きサイズ。 ■ 本文に関する計測 文字サイズ … ポイントや級(Q)などの単位で表す。 1行の長さ(mm)÷ 1行の文字数 ÷ 0.35 = フォントサイズ(pt) 文字数 … 1行に入る本文の文字数 行間 … 行と行の間のスペース。ポイントや歯(H)などの単位で表す。 行数 … 1段に入る本文の行数。 段(コラム)… 本文をいくつかに分けるブロックのひとつのタテ、ヨコのサイズ。 段間 … 段と段の間の空きサイズ。 ■ 本文以外の文字に関する計測 タイトル … 記事の大見出し。位置、文字サイズ、字間、行間など。 リード … 記事の概要を要約した導入の文章。位置、文字サイズ、字間、行間など。 小見出し … 本文中に挿入されるガイド的文章。位置、文字サイズ、字間、行間など。 脚注 … 本文中の言葉を補足、説明する解説文章。位置、文字サイズ、字間、行間など。 キャプション … 図や写真を説明する解説文章。位置、文字サイズ、字間、行間など。 カコミ … 本文に関連した記事を独立して扱った文章。 ハシラ … 記事の属性を表す小さな扱いのタイトル。位置、文字サイズ、字間、行間など。 ノンブル … ページ番号。位置、文字サイズ、字間など。 ■ 図形・画像に関する計測 角版 … 周囲に余白のある矩形の図や写真。位置とタテ、ヨコのサイズ。 裁ち切り(裁ち落とし)… 四辺のいずれか、もしくは全てを仕上がりサイズいっぱいに置いた図や写真。位置とタテ、ヨコのサイズ。仕上がりサイズより3mm外側(塗り足し/ドブ)まで余分にレイアウトされます。 切り抜き … 矩形以外のかたちに切り取った図や写真。位置とタテ、ヨコのサイズ。 飾り罫 … 線状のデザインエレメント。位置とサイズ。 計測結果については、直接誌面に書き込みをおこなってください。 |
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選択した見開きページ デザインエレメントの計測例 レイアウトの構造線 作業の対象とするページとしては、文字と図版の量がある程度バランスよく配置されている見開きを選ぶことが、レイアウトの解析の目的に照らして有効です。 解析を完了した誌面は、デジタルカメラやスマートフォンなどのカメラで誌面全体が収まるように撮影し、各自のPCに転送し以下の仕様に整えてください。 ピクセル数:幅 1,600 pixel, 高さ 1,200 pixel ドキュメントサイズ:解像度 72 pixel/inch フォーマット:PNG ファイル名:edi3_学生番号.png(例:edi3_hb00a000.png) Moodleのページに戻り、課題[雑誌レイアウトの解析]提出をクリックして、リンク先から別名で保存した画像データを提出してください。 |
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第08週:06月03日